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9月, 2018の投稿を表示しています

当ブログの閲覧にあたって

【ディーヴァな土曜日】不完全さを肯定するポップスター、Ariana Grande

Ariana Grandeはニコロデオンのアイドル的存在として2013年にデビューして以降、紆余曲折ありながらも実に珍妙なキャリアを歩んできた。そんな彼女はいまや最も重要なポップスターの一人である。単純に記録だけを見ても、先日リリースされた最新作『thank u, next』からの3曲がBillboard Hot 100でTOP3を独占するというThe Beatles以来の快挙も成し遂げている。 Ariana Grandeは他のポップスター達とは一線を画す、勇敢で、奇妙で愉快な、思慮深い人間味のあるポップスターである。この5年間、彼女は私たちに様々なことを教えてくれたが、その中で最も重要なメッセージは 「時に間違いを犯しても構わない。完璧でなくて良い。でも自分に正直であれ」 ということだった。 完璧を求められる女性ポップスター 女性のポップスターとして大成するには「完璧」でなければいけない、そう私たちは思い込まされてきた。それはMadonnaやBeyonceにしても、もしくは2010年代を代表するポップスターTaylor Swiftにしてもだ。常にヒット曲を出し続け、若々しいルックスを保ち、完ぺきなパフォーマンスをし、政治的社会的思想すべてにおいて尊敬できる行いをする「フルパッケージ」な存在であることがメインストリームで活躍する女性には求められてきた。もしも彼女たちがそこから一歩でも踏み外せば、途端に批判にさらされる。私たちはそんな例をいくつも見てきた。 そうしたフルパッケージなポップスターと一線を画すアーティストとしてRihannaが思い浮かぶかもしれないが、実は彼女こそ「完璧」なアーティストである。彼女には一切隙がない。「Rihannaを批判することで、逆にその人のブランドが傷つく、もしくは思考の浅はかさが露呈される」という次元にまで自分のブランドを構築してきたアーティストがRihannaである。では本当に「完璧」でなければいけないのだろうか。インディーでは、良いアルバムさえリリースできれば、完ぺきであることは求められない。メインストリームでの地位を確立したヒップホップ・アーティストにはむしろ完ぺきさが求められていない。その隙や弱さ、時に犯した過ちが逆にアーティストの魅力ともなり得る。 Ariana Grandeが2013年に、"T

スペインのシンガーRosalía、「今の若い人たちはフラメンコをクールなものだと思っている」

スペイン出身のシンガーRosaliaが 『Pitchfork』 とのインタヴューに応じており、自身の音楽を形作っているフラメンコについてや新作『El Mal Querer』などについて語っている。 スペイン南部の音楽であるフラメンコを彷彿とさせる楽曲をリリースしている彼女だが、自身のルーツであるフラメンコを初めて聴いた時のことを次のように振り返っている。「まるで矢で穴をあけられたかのようだった。今まで聴いたものの中で、一番ピュアなものだったから」 一方でRosaliaは、多くのスペインの若者が自身の音楽を聴くようになったことについて次のように語っている。「今の若い人たちは、フラメンコを何か昔のものと結び付けて考えたりはしない。クールなものだと思っているの」と彼女は説明している。「他の誰もこんな音楽はやっていない。唯一無事のスタイルがそこにあるんだけど、それは私たちのカルチャーの重要な一部分であり、自分自身を表現するのにすごく適した方法の一つなの」 「私は作曲もプロデュースもアレンジもしてる。パフォーマンスしてるだけじゃない」とRosaliaは強調もしている。「キーボードも弾けるし、ベースも弾くし、何でもできる。一日の終わりには骨の髄まで指を酷使しているんだから」 また、彼女は新作『El Mal Querer』のコンセプトについて語っている。「『Flamenca』っていう13世紀の作者不明の小説を偶然見かけたの。音楽のジャンルとは何も関係のないものなのに偶然そのタイトルが一致してることが強く印象に残ったから、読み始めてみたの。嫉妬に蝕まれている男性と結婚する女性の話なんだけど、その夫はおかしくなって彼女に毒を盛るのね。それで私はなるべく人類学的な見地から考えたの。数世紀経って、私たちは他の人を愛する方法や関わる方法を変えてきたのか、それとも今でも同じようなやり方で振舞っているのかってね」 一方で、Rosaliaはスペイン語のポップソングが世界中でヒットしている現状についても語っている。「この前、Diploがスペイン語圏から出てきた男性のMC Busetaって人をサポートしているのを見たんだけど、すごくクールよね。Charli XCXは自分のプレイリストにBad Gyalを入れてた。Gorillaz、Dua Lipa、そしてPharrellが

Robyn、新作『Honey』を語る。「この仕事に取り組もうとするのなら、人々の役に立つようなことを言わなきゃ」

8年ぶりの新作をリリースするRobynが 『OUT』 とのインタヴューに応じており、新作『Honey』にまつわる自身のこれまでの葛藤やアルバムの内容について語っている。 「もしも『まだアルバムを作るの?』って訊かれたら、応えることができるかわからない」と、Robynは語っている。「(新作の制作は)すべてが分解していく感じだったから」 「私は人生の危機に直面していたの。セラピーに行ったり、友人が他界したりとかね。全く安定とは言えないような人生の途中にいたの。本当に心を痛めていたし、平穏なままではいられなかった」とRobynは8年前の前作『Body Talk』をリリースしてからの自身の生活について説明している。 一方で、「これまで音楽をやめようと決意したことは全くなかったと思う。まだアルバムを作りたいって確信してたの」としたうえで、Robynは次のように語っている。「だけど私にとってアルバム制作は本当に探求の過程だったし、夢中になって全部みんなに見てもらおうとしたりもしていたから、その過程をコントロールすることはできないという考えに慣れてしまっていたの」 そのうえで彼女は今回の新作『Honey』について次のように語っている。「本当に正直な気持ちを打ち明けたとてもパーソナルなアルバムを作った。ただ『あぁ、私は自分の感じていることに正直になっている』って感じになるものではなくて、もっと本音の感情をね。何も検閲されないものにしたかったの」 「どんなアルバムを作りたいかは分かっていた。だけどどうすれば気分が楽になるかはわからなかった」とRobynは続けている。「何が言いたいかを本当には理解していなかったと思う。何でも言うべき必要があるとも当時は感じられなかった」 「この仕事に取り組もうとするのなら、人々の役に立つようなことを言わなきゃね。それがこんなに時間がかかった大きな理由だったの。不明瞭だと感じられるようなものや、正しい場所から生まれたものだって感じられないようなものは作りたくなかった。それと同時に自分自身を本当に深く掘り下げる必要もあった。時間のかかる作業だったわ」 さらにRobynは新作『Honey』のタイトルの意味についても語っている。「みんないつも愛する人にハニーっていうのを好むでしょ。この言葉にはすごくたくさんの意味があるんだけど、

6LACK、娘への愛を語る。「彼女が俺に笑いかけるようには、音楽は決して微笑まない」

アトランタ出身のラッパー6lackが 『The Guardian』 とのインタヴューに応じており、ブレイクまでの苦悩、自身の娘への愛について語っている。 彼はキャリアの初期、レコード契約を手にするために数人の友人とマイアミに移り住んでいる。「俺たちはマネージメントとも弁護士とも契約してなかった。外にはフェラーリやブガッティがあって、スタジオは美しいのにさ。俺たちは『なんでダメなんだ?』って感じだった。後で学ぶことになるんだけどさ」 「そういう契約って『ひどい扱いを受けることになるかもしれない』グローバルな機会に見える状況から始まるんだ。俺のどん底はサウスフロリダにいたときのことだった。しばらく何も食べれなくて、超おなかがすいていた。それでごみ箱に誰かが食べ物を捨てていたのを見たのを思い出したんだ。そこに行って開封して食べようと思った。そんな感情を抱いた時に俺はこう思った。『それでも価値があることだよな』ってね」 その後、2016年にリリースされたデビュー・アルバム『Free 6lack』はグラミー賞にもノミネートされ、大きな注目を集めることになる。「ある日、Instagramで誰かからこういうメッセージをもらったんだ。『ここに生きていたくはないけど、あなたの音楽を聴くと立ち上がって、そんな思いを振り払ってくれる』んだってね。俺たちはみんな同じような経験をしてきた。ウンザリして、不愉快な思いをして、ストレスを感じて、鬱になってね。そして俺たちは自分たちなりのやり方でそれに向き合ってきたんだ」 6lackは一方で昨年生まれた自身の娘への愛についても語っている。「俺の娘は、無条件の愛について教えてくれる存在なんだ。どんな間違ったことをしたとしても、子供は気にしない。子供は毎日を過ごして許して愛して楽しむために生きているんだ。死ぬまで俺は音楽を愛すだろうけど、彼女が俺に笑いかけるようには、音楽は決して微笑まない。ここに生きている限りできることが究極的に3つあると思うんだ。それは、大好きなことをして、誰かを愛し、人生を創造することさ」

Lizzo、「私の生活を見渡すと、私は最高にイケてたし、自由人だったし、男をグローブのように扱ってたの。ハッ!」

Lizzoが 『NME』 とのインタヴューに応じており、これまでのキャリアにおける葛藤や新曲"Boys"、LGBTQコミュニティーとの関わりなど様々なことを語っている。 まず人々に自身のことをどう思ってほしいか訊ねられると、Lizzoは次のように応じている。「みんなに『ヤバいビッチ』だと思ってもらいたいの。『彼女は音域が広い』って思ってほしい。それから『彼女のあの音楽が好き』って思ってほしい。以上よ。ハハハ!」 現在の彼女は自信に満ちた態度が印象的だが、一方で過去には「求められていない」という不安を吐露していることもあった。「太った黒人女性に望みはないって社会が主張してたからだと思う。たぶん私は繊細なの。だけど私が美しくないってメッセージをいつも受け取って、遂にキレちゃったわけ。だけど今は自分を見つめることができてとても幸運だって思うの。それが本当に痛みを伴うプロセスになろうともね」 「自分自身を探求する中で、自分を気にかける方法や愛してあげる方法、自分と対話する方法を学んでいるところなの。そしてそうすることによって、自分には価値があって求められているんだって感じられるようになっていると思う。それに私が自分に価値があって求められてるって思えば、みんな私のプッシーを食べたくなっちゃうわけ」 Lizzoは一方で今年リリースしたシングル曲"Boys"について次のように語っている。「3年前くらいに書いた曲なの。すごく自慢げな曲だなって思ったし、当時の私はそういう感じじゃなかった。自由人でもなければクールでもなかった。本当に自分を軽蔑してたの。初めてのLAでみんな集まって猛烈に働いていたんだけど、『この曲は今の自分の生活を全く反映してない。だからこの曲はとっておこう』って思ったの」 「今年まで話を進めるけど、それでマネージャーにこの曲を聴かせたら、『ワオ、すげぇな』って言われたの。『えぇ、機は熟したわ』って私は応えた。私の生活を見渡すと、私は最高にイケてたし、自由人だったし、男をグローブのように扱ってたの。ハッ!」 Lizzoはさらにタイミングの重要性を語っている。「この曲を3年前に出すこともできたかもしれないけど、今回作ったようなこんなに最高のビデオは作れなかっただろうと思うの。今のキャリアにおいて私が持っ

Christine and the Queens、新作『Chris』のクィアなアティチュードを語る

Christine and the Queensが 『OUT』 とのインタヴューに応じており、新作『Chris』について、そして自身のクィアとしてのアイデンティティを語っている。 "5 dollars"のミュージックビデオの中でスーツを着用していたことについて彼女は次のように述べている。「あのスーツにはパワーがあるの。だけど、その中には破壊的なもう一つの形のパワーが存在している」 「それがお金、権力、性別なのか、それとも全てのことについてなのかはすぐにわからない。だからみんながいろいろ夢想できるって感じの考えが気に入ってるの」 さらに彼女は新作『Chris』のコンセプトについても語っている。「コンセプトとしては、Christine、そして今回のChrisはどんなときもクィアだったってこと。それは、傷を負うことでエンパワメントされるってことだったの。自分はのけ者にされていると感じるのではなく、限界に疑問を抱き、社会の限界に打ち勝つことでね」 「ジェンダーやアイデンティティについての考えをパフォーマンスしてる人を見ると、『クソ、私は何をしようとしてるの?』ってなるでしょ。古典的な女子になる方法が私にはわからないし、私は男子でもないの」と彼女は語っている。「レコーディングするのは簡単なことではなかったし、パフォーマンスをするのも簡単ではない。だけど曲を書く中で、自分を偽ることなんてできない」 さらに『Chris』におけるアティチュードを彼女は語っている。「幼いころ本当にみんなに合わせようとして自分自身を消去しかけたことがあったのを思い出す。だけど今は、この短い髪と中性的なフェミニンさを手に入れたことで、ようやく幸せな感じに見えると思うの。今まで自分の顔をそんな風に見たことがなかったわ。家族から『まぁ、あなたは輝いている』って言われたんだけど、それはようやく自分がなれるような自分を受け入れられるようになっているからなんだって思う」

09/25/18: Risky Alternative's Playlist

・Bas with J. Cole - Tribe "Tribe"は、Basの新作『Milky Way』からのセカンド・シングル曲。J. ColeとChildish Majorのプロデュース曲。Basは『Genius』に次のように語っている。「これは明らかに女の子についての曲だけど、二重の意味がある。たしかにある意味、俺に恥をかかせるような女の子についての曲だ。だけど何かを開放もするんだ。ちょっと違うレンズを通して他のことも全部見るようになるんだ。それが彼女と関係ないことだとしてもね」 ・Calvin Harris & Sam Smith - Promises "Promises"は、Calvin HarrisとSam Smithのコラボレーション曲。Calvin Harrisのプロデュース曲で、Jessie ReyezとSam Smithがソングライティングに参加している。全英チャートではすでに1位を獲得している。 ・Cat Power feat. Lana Del Rey - Woman "Woman"は、Cat powerの来る新作『Wanderer』からの1曲。Lana Del Reyが参加している。Cat Power自身のプロデュース曲。 ・The Chainsmokers feat. Emily Warren - Side Effects "Side Effects"は、The Chainsmokersの新EP『Sick Boy.. This Feeling』からのシングル曲。ソングライターとして多くのヒット曲を手掛けるEmily Warrenが参加している。The ChainsmokersとSylvester Sivertsenのプロデュース曲。メンバーのAlex PallはEmily Warrenがこの曲に参加した理由について語っている。「彼女は俺たちの弱みを握っていて、俺たちは人質みたいなものなんだ(笑)。それは違うけど彼女は最高だからさ。人間として、彼女を僕らが気に入ってるからだ。以上。誰かといて心地よかったり、その人が自分たちのことをよく知っていると、音楽を作るのは本当に簡単になるんだ。楽しめるし、興奮するからね。この曲で彼女に

Tyler, The Creator、「もしも見た目が良ければ、それが何かなんて気にしない」

Tyler, The Creatorが 『Fantastic Man』 の表紙を務めており、『Scum Fuck Flower Boy』や"OKRA"についての他、自身の音楽的バックグラウンドや目標について語っている。 彼は昨年リリースした最新作『Scum Fuck Flower Boy』について自身のベストなアルバムだと思っていることを明かしている。「今までより伝わりやすくて、聴きやすいよね。最高のフックを作ったし、ビートも最高だし、何も取り出さなくていい。まとまっているからね。アルバム・アートもマジで死角なしだしさ。俺の言いたいことを全部伝えている。客演もうまくいった。俺なりにポップソングだけどラップソングな曲を書くやり方を見つけた。それでも音楽的には奇妙なままだけど、キモ過ぎる感じではないよね」 一方でそれは、彼のお気に入りという意味ではないらしい。「『Cherry Bomb』が俺のお気に入りなんだ」と彼は語っている。 さらに彼は、今年出した新曲"OKRA"についても語っている。「俺は大抵の場合、その見た目を落ち着いたものにするんだ。オクラの場合はさ、俺はオクラが好きじゃない。あの食べ物はキモい。だけど単語の見た目が本当に大好きなんだ。説明はできないんだけど。俺にとっては額面通りの価値がある。もしも見た目が良ければ、それはその世界で最も美しいものだし、それが何かなんて気にしないだろ。とても美しい見や目で、触りたくないようなペストリーを見たことがある。建物とかタイヤとかバッグとか人間もさ」 「ハチはとても美しい思うんだ。すごくクールだよね。花も大好きさ。花はクールだ」 一方で彼は小学生の時に、Jamiroquaiのアルバムの新しいアルバムを気に入った時のことを振り返っている。「俺は9歳だった頃、Jamiroquaiのアルバム『A Funk Odyssey』を買ったときのことを覚えているよ。だけど他の子供たちの前では流せなかったよ。だってみんなに『なぁ、これってマジでゲイだな』って言われてしまうからね」 彼はアーティストとしての目標についても語っている。「俺は常にグラミー賞をいくつも獲っていたPharrellやグラミーをいくつも獲っていたKanyeにいつも立ち返るんだ。彼らの作品は、俺がこうして音

Russ、音楽業界の問題を語る。「不幸なことに多くの曲が単調で同じようなサウンドになってる」

アトランタ出身のラッパーRussが『Genius』の『For The Rcord』のエピソードのに出演しており、新作『ZOO』についての他、音楽業界の問題などについて語っている。 「『Zoo』は、名声や業界とかの中でクレイジーなことが起こって窮地に追い込まれていた時に、作った初めての作品だった」とRussは語っている。「俺はただそれを観察しているだけなんだけど、17歳の奴が『うまくやりたい』とか言ってても、何に取り組もうとしてるかなんてあいつらは全然わかってないんだ。成功やそういうものが全部ほしいとか思ってるんだろうけどさ、バカげたことにも全部対処しなきゃいけないんだぜ。きっと俺は契約書の細字部分を適当にしか読んでなかったからなんだろうって感じだよ」 「俺にとっての真実の曲を作りたかっただけだよ。そして自分たちにもできるんだって子供たちに感じてもらえるようなメッセージを入れたかった。だってこの業界で俺はどれも最高なわけでは全くないからね」と彼は新作について語っている。「ゲームはしたくなかったんだ。俺の言ったように、外から見ている奴らには背後で起こっているたくさんのことがわかってないんだ。この人を招いてこういうことを言わなきゃいけないとか、この人と話をしたら握手をしなきゃいけないみたいなさ。そうすればみんなに気に入ってもらえるし、変な摩擦が起こらないからってさ」 Russは以前、現在のヒップホップシーンにおいてプロデューサーが曲のクオリティーを下げているのだと批判を展開していたが、彼は改めて「俺が言いたかったのはさ、不幸なことに多くの曲が単調で同じようなサウンドになってるってことなんだ。だからみんなダメになっていつも悪態をついているんだよ」と語っている。「永遠に残るユニークなものを作っている人が必要なんだ。時代に迎合するのではなくてタイムレスな音楽を作るよう、これからのプロデューサー達には提案したいね」

シカゴ出身のラッパーNoname、新作『Room 25』を語る。「楽器に囲まれながら閉じ込められていたい」

シカゴ出身のラッパーNonameが、 『Rolling Stone』 とのインタヴューに応じており、これまでのキャリアや新作『Room 25』などについて語っている。 Nonameは2016年にデビューアルバム『Telefone』をリリースした頃、ラップをやめることも考えていたことを明かしている。「介護をしてたことがあったから、きっとそこに戻ることだってできたと思う。看護の課程を修了しようとしたかもしれない。そしてただ看護師になってね。それしか私が楽しめることって他になかったの」 「たまにあるそこら中の大学で小さなショーを300ドルのためにやったりして、なんとか家賃を払うことができていたの。『このキャリアを追い続けようとするべきなのか、職を得るべきなのか?』っていう狭間にある金銭状況にいたわ」 しかし、同じくシカゴ出身のChance The Rapperのブレイクのきっかけとなった2013年の作品『Acid Rap』に参加したことがきっかけで、彼女のデビューアルバムは即座に注目されることとなった。「金銭面では安定した。ようやくシカゴからでることができたの。引っ越しがずっとしたかったから」 ロサンゼルスに引っ越した彼女は、その『Telefone』を引っ提げ数々のライブをこなしていくことになる。「今年のコーチェラで演奏したのはクレイジーだった。2年前にアルバムをドロップして『あぁ、私たちはまだイケてるから』って感じでコーチェラに立つようなアーティストがそんなにいるとは思えないし」 「公演をやるにあたって最も大きな問題だったのが、あの作品はたったの30分しかないことだったの」と彼女は語っている。「ブッキングしてもらうことの問題は全然ないんだけど、みんな1時間以内の持ち時間で私をブッキングしようとしないの。あちこちで色々自分なりに技巧をこなしてもっと長いセットにしようとしたの」 2017年の終わり、Nonameは新作の制作に取り組んでいくことになる。「みんなで一緒に作り上げるような空間にいる必要がわたしにはあってね。ビートを送られるのすらもイヤなの。できれば楽器に囲まれながら閉じ込められていたい」 「『Telephone』を出したとき、私の人生は全然違う場所にいた。私の持つ責任は今に比べれば劇的なほどに少なかった。私には、『Telefone』

Teyana Taylor、Jeremihとのツアーを途中で降りた理由について語る。「私をバカにするな」

先月、Jeremihとの共同ツアーを途中でキャンセルしたTeyana Taylorだが、彼を「怠惰で卑劣で嫉妬深い」と糾弾したことについて、Teyana Taylorは改めて釈明している。 Teyana Taylorはツアーをキャンセルした後もJeremihの子供を産んだ母親をシカゴのライブでスペシャル・ゲストとして招待するなど、両者の間にはいまだ大きな亀裂があることが伺える。 Teyana Taylorは『The Real』に出演し、ツアー中に起こった出来事について語っている。「私たちのものだったはずなのに、全部Jeremihがさらっていったの。彼の名前はすべてのものに載っていたのに、私の名前はチケットにすら載っていなかった。私は影で一生懸命やっていたのに、ある公演の最中にあなたは、私を自分のオープニングアクト呼ばわりした。だけどその後ラジオで『でも俺は彼女に愛を持って接していた。わかるだろ、全て愛なんだ』とか言っちゃってさ、自分は倫理的に正しいことをしているかのように見せようとしている。でもありえないわ。だって、あなたが私に愛を持って接していたなら、ライブで私のことをバカにしたりしようとはしないでしょ」 「彼があぁいう風に言ったとき、そのことについてテキスト・メッセージで圧力をかけたりした。トロントにいたときに起こったことで、彼は自分が言ったことを認めていた。だから私は『何が言いたいと思う?このツアーは終わりよ』って言ったの。彼は、『じゃあ成り行きに任せるよ』みたいなことを言ったの。私が伝えたかったのは、もしも私がただのオープニングアクトならこのツアーは終わりだなんて言う力は持っていなかったはずだってこと。それにどちらにしても、私が何を持ち込んだのかあなたは既に知っていた。なんていうか、私をバカにするなって感じね」

Florence + The Machine、いつも「トランス状態」でステージに立っていると語る

新作『High as Hope』のリリースに伴い、現在北米ツアーを敢行しているFlorence + The Machineだが、Florence Welchは 『Rolling Stone』 に対し、どのような心づもりでいつもライブステージに上がっているのかについて語っている。 Florence Welchはステージに立つにあたっていわゆる「トランス状態」になるために自分が最近好きな音楽を聴くようにしていると語っている。彼女の現在のプレイリストには、Fontaines D.C.の"Chequeless Reckless"やBlood Orangeの"Jewelry"などが入っているという。「時々何かを追加して、繰り返し繰り返し聴くようにしてるの」と彼女は語っている。 「まずはパフォーマンスに関わるものだったら何だろうと、つまりパフォーマンス精神から何から何まで、没頭することから始めなければならないの。わかんない。だって全然私らしくないことだからね」と彼女は語っている。「ステージ上は何か神聖な場所のようにいつも感じてるの」 2015年のコーチェラのステージでは、彼女はステージから飛び降りた際に脚を骨折している。「突然周りを意識するようになったの。私は無数の人たちの前でシャツを脱ぎ捨てていて、そしたらやってしまったことに気付いたの。『嘘でしょ。一体どうなってるの?』って思ったのを覚えている。トランス状態になってると、『みんなが自分の服を脱がせている』とか考えるようになるし、みんなと一緒にいるって感じる。だけどあの時、私は突然、アダムとイブのようになった。『なんてことなの。こんなに大勢の前で私はトップスを脱ぎ捨てたことに今気づいた。こんなことするはずじゃなかったのに』ってね」 「一瞬自我を意識して、『このステージを降りなきゃ。だってみんなが私を見ているわ』って思ったの」と彼女は続けている。「だからステージから飛び降りたの。だけど自意識的な面でも傷つくことになった。だって私は肉体の中に戻ったんだから。突然ぎこちなくなったように思ったの。肉体から離れたも同然のような空間にいると、常にすごく安全。なぜなら自分を傷つけないようなすごく流動的なやり方で物事を行うことになるからね」

Kacey Musgravesの夫Ruston Kelly、「価値ある素晴らしい曲は常に女性が生み出してきた」

Kacey Musgravesの夫であり、デビュー・アルバム『Dying Star』をリリースしたばかりのRuston Kellyが 『Rolling Stone』 とのインタヴューの中で、その新作についてや女性ソングライターについて語っている。 このデビュー作に妻のKacey Musgraves含めて数人の女性アーティストが参加していることについて、Ruston Kellyは「俺はいつも、どんなときも女性の魂との方がクリエイティヴ面でうまくいくんだ」と語っている。 「幾度となく証明されてきたことだと思うけど、クオリティーの高い楽曲たち、つまり価値ある素晴らしい曲は常に女性が生み出してきた。Hillary Lindseyの曲やNatalie Hembyの曲は、Rodney ClawsonやCraig Wisemanのクソみたいな曲に常に打ち勝とうとしてきたんだ。そして俺たちはある程度、この部門でいくらか前進をしているわけだけど、男性のプログラム・ディレクターがいる限り陰険なものになるんだよ」 "Just for the Record"でバックヴォーカルを務めているKacey Musgravesについて、Ruston Kellyは自身を薬物中毒から救ってくれたと語っている。「彼女は、俺の人生において本当に強い贖罪の力を持っていたんだ」と彼は語っている。「俺は何の価値もないと思ってた。だけど誰にでも過去があるし、そんなの重要じゃないってことに気付かせてくれたんだよ」 「俺が本当に感謝しているのはこうして生きていることであり、それがこの作品のテーマでもある。『Dying Star』とは、生き返るべき何かのために、そして自身の『不死鳥』の物語を実感するために、あるものを処刑しなければならない状況における何かなんだ」と彼は語っている。「現状から抜け出して、新しい自分になればいい。曲の中では、なりたい自分にマジでなんでもなれるんだからさ」

09/18/18: Risky Alternative's Playlist

・Brockhampton - 1997 DIANA "1997 DIANA"は、Brockhamptonの新曲。Joba、bearface、kevin Abstract、Jabari Manwa、Romil Hemnaniのプロデュース曲。 ・DRAM - Best Hugs "Best Hugs"はDRAMの最新EP『That's A Girls Name』からの1曲。OligeeとJosh Abrahamのプロデュース。 ・dvsn - Morning After "Morning After"は、dvsnが昨年リリースした新作からの表題曲。Robin HannibalとNineteen85のプロデュース曲。 ・Farruko - Coolant "Coolant"はFarrukoの来る新作『Gangalee』からの1曲。Los Evo Jedisのプロデュース曲。 ・J. Cole - Album Of The Year (Freestyle) "Album of the Year (Freestyle)"は、J. Coleの来年リリース予定と見られているミックステープ『The Off-Season』からのシングル曲。EZ Elpeeのプロデュース曲。Nasの"Oochie Wally"のインストゥルメンタルに乗せてフリースタイルを披露している楽曲となっている。 ・Lil Skies & Yung Pinch - I Know You "I Know You"は、Lil SkiesとYung Pinchのコラボレーション曲。Dez Wright、Pharaoh Vice、Taz Taylorのプロデュース曲。 ・Lost Kings feat. Tove Styrke - Stuck "Stuck"は、ロサンゼルスを拠点に活動するDJデュオLost Kingsの新曲で、Tove Styrkeがヴォーカリストとして参加している。 ・Mac Miller - Come Back To Earth "Come Back

Kacey Musgraves、「現代のカントリー音楽業界は平等を認めていない」

Kacey Musgravesが 『Billboard』 とのインタヴューに応じており、自身の新作がノミネーションされたカントリー・ミュージック・アウォーズにおけるジェンダーの不均衡を指摘している。 今年のCMAアウォーズでアルバム・オブ・ザ・イヤーに『Golden Hour』がノミネートされたことについて彼女は次のように述べている。「ノミネートは本当に名誉なことだけれど、ノミネーションされた女性の数に満足してはいないと言う必要がある。特により多くの女性が実際に素晴らしい音楽を作っている現況を考慮するとね」 「なぜそれが現在進行形の問題となっているのかを正確に説明することはできないけど、現代のカントリー音楽業界は、音楽が提供されプッシュされている慣例通りのやり方では平等を認めていないの」 また一方で、Kacey Musgravesはアルバム『Golden Hour』について改めて自身にとってどのような存在かについて説明している。「これまでで最もパーソナルな楽曲のコレクションになっている。このアルバムでは自分の考えを語るというより、本当に手探りをしながら進んでいるように感じたし、私の人生においてたくさんのポジティヴな変化が起きている中で全てが生まれたの。私たちの社会や政治の世界は皮肉にも混沌と混乱の真っただ中にいたわけだけど」 「私の方は贅沢な時間を過ごした。一緒に仕事をしたい人と冒険をし、自分のレコーディングしたい場所で時間を過ごせた。ただ生きて書いて生きて書く時間だった。私の共同プロデューサーのIan FitchukとDaniel Tashianは私の大きく広がったインスピレーションを、私のキャラクターや魂は失うことなく完全に均衡の取れた場所へと導いてくれたわ」 「今年のアルバム賞というカテゴリーの中で唯一の女性として存在し、ノミネートされなかった他の女性や普通とはちょっと違うような人たちに光を当てることができて光栄だし誇りに思ってる」

Jessie Reyez、ラテン系の家族との想い出や移民の問題について語る

Jessie Reyezが『Billboard』の『Growing Up Latino』特集の新エピソードの中で、自身のラテンとしての出自や移民の問題について語っている。 ラテンの移民として育ったJessie Reyezは、伝統の違いに当初は戸惑ったことを明かしており、友人の家にお泊りすることも許されなかったという。さらに何かするにも、彼女の父親は常にお金をあまり浪費しなくて済む方法を探していたという。「Razorのスクーターが欲しかった時のことを覚えている。私の父親はガレージに行って一日か二日かかけて木からそれを作って、コロンビアの色彩で色を塗ってたわ」 また、彼女の記憶のほとんどは楽しいものだったようだが、アメリカの国境で起きたことについて語るとき、彼女は感情的になり始めている。「私のラテンじゃない友人が、今移民の間で起こっていることについてもっと強調する能力があればって思うけど」 さらに、家族と引き離される体験がどれほど辛いものかについてもっとみんなに理解してもらいたいとJessie Reyezは語っている。「敵と話をしてみて。時として無知は、理解の欠如からくるものなんだから」

Phoebe Bridgers、敬愛するElliott SmithやRyan Adamsとの出会いについて語る

Phoebe Bridgersが 『The FADER』 とのインタヴューに応じており、敬愛するElliott Smithについてや、Ryan Adamsとの関係などについて語っている。 Phoebe Bridgersは、自身のお気に入りのミュージシャンの一人であるElliott Smithについて語っており、数年前に母親とランチをした際に『Figured 8』の壁画をふと見た時の心境を語っている。「私の人生にとってリアルで近くに実在するものとして彼のことを考えたがなかったと思うの。L.A.の西部で暮らしていると、歩き回ればみんな『あぁ、あれは彼のお気に入りのバーだった』とか『彼は毎朝そうやって歩いてたものだよ』みたいなことを言ってくるの。彼がもしも死んでいなければ、人生のどこかで私も彼にばったり出くわしていただろうなって思ったわ」 Phoebe Bridgersは数年前に機会のある限りたくさんのライブを行っていた時のことについて述べている。「『Room 5』でたくさん演奏したの。きっとロサンゼルスで一番キャパの小さい会場なんだけど。友人に見に来てって懇願したものよ」 このショーで出会ったHarrison Whitfordは現在彼女と音楽制作を行っている。また、そのHarrison WhitfordがRyan Adamsのライブのスタジオに連れて行ってくれたときのことを回想している。彼女が1曲演奏するとRyan Adamsは魅了され、「明日の午後4時に会って二人でレコーディングしよう」と言ってくれ、「ネクストBob Dylan」と称したことを明かしている。「明らかに途方もなくて狂ってるけど、彼の言おうとしていたことには感謝している」と彼女は笑っている。「彼はいろんな人にいろんなことを言うの。笑っちゃうくらいオーダーメイドな讃辞でね。Bob DylanはBob Dylanだけど、ある意味でそういうのを理想としていけたらなって思う。だって20歳とかでそんなことを言われるなんて絶対にクールだったし」 彼女の代表曲である"Motion Sickness"では、Ryan Adamsと一晩限りの関係を持ったことについて歌っているとPhoebe Bridgersは以前『The Telegraph』に明かしている。「誰かを嫌いになると同時に好

Mac Miller、生前のインタヴューで世間が自身に対して抱くイメージについての見解を語る。「誰も決して俺をちゃんと理解しようとはしない」

9月7日に死去したMac Millerが生前 『Vulture』 とのインタヴューに応じており、10代からメディアを通して公衆の目に晒されてきた自身に対して世間が抱くイメージについて自身の見解を語っている。このインタヴューは8月中旬に行われたものとなっている。 Mac Millerは10代の時に有名となり、公衆の目に晒されながら育ってきたことについて次のように語っている。「プレッシャーだったよ。俺はこれまで、俺がこうならなきゃって考えていることや、どういう風に見られたいかみたいな規範に自分を縛ろうとするプレッシャーをたくさん自分に与えてきた。そしてそれがまたプレッシャーを生み出すんだよ」 「外に出て、誰かが話しかけてきて、まるで自分を知っているかのように考えていたりするのってイライラするよ。みんなさ、『なぁ、お前大丈夫か?』とかさ。俺は『あぁ、だって俺はスーパーマーケットにいるんだからさ』って感じだよ。わかるだろ?これは仕事だ。俺が契約したことだしさ。だから別に持たなくてもいいけど、自分だけのリアリティってのを持っていれば、それがその人の人生の原動力になるんだ。19歳の時に俺のしたこと全部一つ一つが議論にならなければいいなって思ってるかって?もちろんそうだよ」 Mac Millerはさらに世間が自身に対して抱く認知の差についても指摘している。「何が面白いかわかる?世間の俺に対する認知って、誰に尋ねるかによって違うと思っててさ。だけどみんなが何であれいろんなことを考えているんだと知ると少し自由を感じるよ。実際、俺の行動がどう受け止められているのかっていうことへのストレスが少なくなる。そういうのって俺の手には負えないことでさ。もちろんある程度はコントロールできる。軋んだクリーンな人生みたいなのを生きることができる。メディアをコントロールしてみることもできる。だけど俺はただ生きるなかで自由を探してきたから、なんでも言いたいように言わせてきたんだ。例えばさ、俺が『Hollywood Life』の言ってることをそんなに気にするとでも?ヘッドラインを読んだとして俺は『ワオ、完全に嘘だな』って言うよ。つまり、『どうとでもなればいい。オーケー、クール。だから今、たくさんの若者がそう思っているのか』ってさ。構わないよ。俺の音楽を聴いてくれる人がいる限り、大事な関係がそ

Octavian、自身のホームレス体験を語る。「俺はイギリス人になるお金はなかったけど、イギリス人だった」

フランス生まれロンドン育ちのラッパーOctavianが 『The Guardian』 とのインタヴューの中で、ホームレスの経験について語っている。 今年Drakeが投稿したビデオをきっかけに世界的な注目を集めることになったOctavianであるが、今日に至るまでの紆余曲折を語っている。彼は元々AdeleやAmy Winehouseが通っていた大学の奨学金を獲得していたが、彼はその課程を修了する前にその大学を退学している。「文字通り、みんな廊下で後方宙返りをしながら歌のハーモニーを奏でているようなところだったんだ。俺っぽい感じじゃなくてさ。それに誰かにクリエイティヴになる方法を教えることができるなんて信じられないだろ。教え始めた途端に、その人のオリジナリティーはなくなってしまうんだ」 その後彼は母親に家を追い出され、数年間ホームレス状態となる。彼は家を探すうえで、書面上はフランス出身であることが弊害となったことを語っている。「人生なんてそんなもんさ。貧乏だとできることなんてほとんどないんだ。俺はイギリス人になるお金はなかったけど、イギリス人だった。ここで育ったわけだし学校にも通っていたんだ。なのに十分にイギリス人じゃないだなんて言ってくる奴がいるのか?だから行政が嫌いなんだ」 「若ければクールなことだけどね。金はなかったけど、なんとか食べて生活できた。世界中で最悪なことではなかったよ。そこで生まれたらそれはその人の人生だ。上を見ることしかできないんだからさ。だって下には何もないんだぜ」

Bad Bunny、「俺は普通の若者がどういう感じかを知ってるし、若者にとって人生がどんなものなのかを知っている」

プエルトリコ出身のBad Bunnyが 『The FADER』 とのインタヴューの中で、自身のこれまでのキャリアやアーティストとしての目標を語っている。 まず、先日公開された新曲"Estamos Bien"について彼は語っている。このミュージックビデオでは、自身が監督を務めており、主にベガバハのビーチで撮影が行われている。「その家に着いてふと思ったんだ。俺たちは小さいカメラを買うべきだってね」とBad Bunnyは語っている。「最初、俺の計画は不確かなものだった。でもあの曲のアイデアが思いついてから、そのあとでカメラでビデオを撮ったわけだけど、ただあの夏を記録として残しておきたかったのもあるんだ。俺たちがこの時を思い出せるようにさ」 Bad Bunnyは自身の家族についても語っている。「俺の母親はとても敬虔なカトリック信者で、若い頃から俺を教会に連れて行ったんだ。そこで歌うのが俺はいつも好きだったから、教会の人たちは子供の聖歌隊に入るよう誘ってくれたよ」 しかし彼は13歳の時に聖歌隊をやめ、高校生の時にはクラスメートを楽しませるためにフリースタイルを始めるようになる。「俺はジョークを言うためにフリースタイルをしてたんだけど、中には俺がちゃんとトラックを制作してることを知ってる人も数人だけいてね。フリースタイルを始めたとき、みんな気に入ってくれたしとても面白いと思ってくれた。だけど内密で真面目にやってたんだ」 「そうするとみんな俺に『どうして音楽を世に出さないんだ?オンラインとかにあげたりとかしてさ。Facebookに載せようぜ。何でもいいんだからさ』みたいに言ってくるようになったんだ。だけど俺は『ダメだよ、まだ全然』って言っててね。だけど少しずつ何かが俺の中で動き出してきて、『確かにそうだ。なにか世に出すべきだ』ってなったんだ」 そして彼は大学在学中にSoundCloud上で楽曲を投稿するようになる。2016年には"Diles"という楽曲が成功したのを受け、彼はそのキャリアを推し進め様々な曲を発表するようになる。「俺の曲は俺が感じていることや考えていることを常にミックスしているんだ。例えば、何が起きているのか俺の知っていることや、友人が経験した出来事、個人的に知っていることとかね」 「つまるとこ

09/11/18: Risky Alternative's Playlist

・Big Freedia feat. Lizzo - Karaoke "Karaoke"は、Big Freediaの最新EP『3rd Ward Bounce』からの1曲。Lizzoが参加している。 ・Bobby Sessions - Pick A Side "Pick A Side"は、テキサスのラッパーBobby Sessionsの新曲。 ・Jessie Reyez - Apple Juice "Apple Juice"は、Jessie Reyezの新曲。来る新EP『Being Human In Public』からのシングル曲。Tim SubyとFred Ballのプロデュース曲。 ・Jungle - Cherry "Cherry"は、Jungleの来る新作『For Ever』からの1曲。Joshua Lloyd-Watson、Thomas McFarland、Infloのプロデュース曲。 ・Kevin George - MIA "MIA"は、Kevin Georgeの来る新作『Fortina』からの1曲。Kevin George自身のプロデュース曲。 ・Phillip Phillips - Magnetic "Magnetic"は、Phillip Phillipsの新作『Collateral』からの1曲。Nathan ChapmanとPhillip Phillipsの共作曲。 ・Red Velvet - Power Up "Power Up"は、Red Velvetの新EP『Summer Magic』からのリードシングル曲。Cazi Opeia、Ellen Berg、Moonshineのプロデュース曲。 ・RL Grime feat. Miguel & Julia Michaels - Light Me Up "Light Me Up"は、RL Grimeの通算2作目となる新作『NOVA』からの1曲。Julia MichaelsとMiguelが参加している。Boombox、Cartel、RL Grime、Diplo、Skrillex、K

Carrie Underwood、女性アーティストが流れにくいカントリーラジオの現状を語る

Carrie Underwoodがポッドキャスト『Women Want To Hear Women』に出演しており、カントリー音楽業界における女性たちの抱える問題を語っている。 Carrie Underwoodは「『女性は女性の曲を聴きたがらない』って言われて門戸を閉ざされているように感じるの。そんなの大嘘なのに」と語っている。「私が子供の時ですら、ずっとラジオでもっと女性が流れればいいのにって思ってたわけだけど、それでも今よりはたくさん流れていた」 カントリーラジオでは特に女性アーティストが流れにくくなっていることが一般的にも指摘されており、昨年の段階で女性の歌うカントリーソングの割合は13%から10.4%に低下していることが『Tennesean』によって報じられている。また、ほかのジャンルとは異なり、カントリーではラジオで曲が流れることがヒットに繋がるため、その影響はさらに大きいと言える。 「家で座っている小さい女の子がみんな『カントリー音楽のシンガーになりたい』って言ってるのを想像してみて。じゃあ彼女たちにどう返答する?『じゃあ、頑張らなきゃね。そうすればできるよ』なんてどうやって顔を見て言える?今は誰もいないのに」と彼女は語っている。 「本当に多くの女性が打ちのめされてきたのを私は見ているし、本当にたくさんの新人の男性がナンバー1ソングを取るのも見てきた。だけど『よかったわね。最高よ。だけどアンタは誰?何が起きてるの?』って感じだったの」と彼女は述べている。 「それに本当に才能ある強い女性たちにも、そういう機会は与えられて然るべきなのに、全然持っていない。だけどそれを変える方法は?私にはわからない。どうやって変えればいいんだろう?」

Troye Sivan、「僕らにはまだクィアのRihannaもBeyonceもいない」

Troye Sivanが 『Vulture』 とのインタヴューに応じており、ポップカルチャーにおけるクィアのアーティストの現状について言及している。 これまでのポップカルチャーの中で自分を投影できるキャラクターに出会うことはあまりなかったとTroye Sivanは語っている。「数回テレビでゲイのキャラクターを見たのを覚えている。一回『Queer As Folk』のあるエピソードを見ていたんだ。もっと若かった頃に夜中にね。あれは本当に衝撃だった。『Degrassi』にもゲイのキャラクターはいた。僕にはできないって思うくらいに、自分たちの煌びやかさちゃんと祝福できるような極端なほどにパワフルな女性を僕は尊敬していたよ」 さらにポップミュージックの世界における自身のロールモデルは誰か訊かれると、Troye Sivanは次のように応じている。「問題なのは全然チャートには反映されない領域だってことだよ。新鋭のクィアのアーティストの誰も、完全に世界を支配しているうようには思えない。僕らにはまだクィアのRihannaがいないんだ。クィアのBeyonceもいない。僕らはみんなで一緒にいて、みんな常に前に進むためのインスピレーションとして互いに高め合っているところだと思う。僕らがこうして今目に見える存在になっているのは、このコミュニティーの上の世代の人たちが何年もかけて頑張ってきたおかげだしね」 「Kevin Abstractのミュージックを見るとインスパイアされるんだ。Ryan Beattyの新しいミュージックビデオにもインスピレーションをもらっている」 最後に、映画『Boy Erased』で共演したNicole Kidmanへの愛を語っている。「(彼女の着用していたウィッグについて)本当に完ぺきだよね。彼女がセットにやってくると、あのクレイジーなほどのオーラを纏っているんだ。彼女はとても背が高くて本当に美しくて、そしてとても才能があり賢い人だよ。あの映画はまだ見てないんだけどね。数週間以内にトロントで見ることになると思うよ。どうやら、彼女の演技は素晴らしいようだね」

Troye Sivan、新作の収録曲の数々を語る。「今ラジオで流れているようなサウンドの盤石で完璧なポップソングを書いてはいない」

Troye Sivanが 『PAPER』 とのインタヴューに応じており、新作『Bloom』やその収録曲について様々なことを語っている。 新作の音楽性についてTroye Sivanは次のように語っている。「僕の人生において音楽を作ることは唯一続けてきたことであり、愛しているんだ。だからといって、完ぺきなポップマシーンでいつもいることにはならないけどさ。今ラジオで流れているようなサウンドの盤石で完璧なポップソングを書いてはいないなって時々感じるよ。そういうのって常に異なるところから生じてるものでさ。時には2018年っぽいものを作りたいっていうソングライターとして興奮するような気分になることもあるけど、大抵はそうならない。もしも100パーセント自分が自信を持っていないことで成功したとしても、そういう途方もない世界的な商業的成功以上に、落ち込むことになるだろうからさ。これだって感じるものや興奮できることをやるのが僕にとっては重要なんだ。ある量のレコードを売ることよりもね」 各所で話題になっている"Seventeen"を『Bloom』の1曲目に据えた理由について彼は次のように語っている。「二つ理由があるんだ。まず音響的に、この新しいサウンドは素晴らしいオープンになるだろうって思ったからだよ。今作でたくさんヴォーカル・プロダクションやダブリングを経験したんだけど、本当に温かみのあるリッチなサウンドになったんだ。音楽的には(Jay-Zの)"Forever Young"の僕のヴァージョンみたいなのを書きたかったんだ」 シングルにもなった"Bloom"ではボトムになることへの恐れについて歌ている。「できる限りリアルになりたかったんだ。そして、僕にとってはとても温かで優しい体験だった。そういう視点から探求したかったし、究極的には自分の経験からラブソングを書いていたんだ。優しくて誠実なものにしたかったし、恐れや好奇心とかそこにあるすべてのものを詰め込みたかったんだ」 彼は他にも収録曲"Plum"について語っている。「この曲は僕が過去を振り返りながら書いた曲のうちの一つだよ。誰かの隣でその人が起きる前に目覚めた瞬間のことについての歌なんだ。そしてその人の顔を何秒間か見て『本当にこの関係がうま

Troye Sivan、ホモフォビアとの闘いを語る。「僕の挑発的な態度はとてもマイルドだよ」

Troye Sivanが 『Variety』 とのインタヴューの中で、音楽業界や世間に内在しているホモフォビアや自身の出演した映画『Boy Erased』について語っている。 Troye Sivanは内在化されているホモフォビアとの闘いについて次のように語っている。「僕はこれまでずっと今以上にホモフォビアと闘ってきた。その醜い頭が現れたとしても、今はほとんど笑い飛ばせちゃうけどね」 一方でその葛藤は今も続いており、"Bloom"のミュージックビデオ撮影で華やかな衣装を身にまとった際に、「鏡の中の自分を見て心が沈んだ」とも彼は明かしている。「また14歳に戻ったみたいに感じた。『これで大丈夫かな?』みたいにね。もちろんオーケーだよ。僕のやりたかったことなんだから。クールだって感じた。セクシーだって感じた。でもそこには内在化されたホモフォビアが存在していて、自分を疑って疑問を抱かせてしまうんだ。そういうことを振り払うのは難しいんだよ」 一方でTroye Sivanは長年音楽業界に身を置く中で、何らかのセクシャルハラスメントを受けたことがあることを明かしている。「本当に本当に若いころにね。だけどありがたいことに、そこまでは進まなかった。そういうことが起きる可能性もあったわけだけど。だから僕はそこは免れて本当にラッキーだよ。ある日、僕がそのことについて話したら、ある人がこう言ったんだ。『今唯一の問題は、その人が他の人にそういうことをしていたらどうするかってことだ』ってね。そのことがずっと頭から離れないよ」 Troye Sivanは自身のアーティストとしての姿勢についても語っている。「僕の目から見ると僕の挑発的な態度はとてもマイルドだよ。リップスティックをつけている男の子みたいなものだからさ。ウソだ、そんなことでみんな興奮してるの?って感じでさ。僕にとってはたいしてクレイジーじゃないもん。僕はずっと人々がセックスについて歌うのを聴いてきた。男子が他の男子について歌っているから、それが挑発的に聞こえる人もいるんだろうけど、そんなに大ごとだとは僕は思ってないよ」 Troye Sivanは、自身の出演した映画『Boy Erased』の中で、ゲイの性的転向療法キャンプに連れられるティーンエイジャーを演じているが、映画の内容が心に響いた理由につ

Troye Sivan、リアルな体験を基にした新曲"Seventeen"を語る。「そうすればみんな、自分だけがそういう経験をしたわけじゃないんだって気付ける」

Troye Sivanが 『Noisey』 とのインタヴューに応じており、リアルな体験をもとにして書かれた新作『Bloom』について語っている。 新作『Bloom』に収録された"Seventeen"は、Troye Sivanが17歳の時にゲイのデートアプリを使って年上の男性と関係を持ったことについて歌った曲である。「僕は自分の経験について曲を書きたかったんだ。だってそれってリアルだし、僕の人生で起きたことだからね」と彼は説明している。「そういう経験を大目に見ようとしてるわけでは決してないけど、友人に話したら僕のクィアの友人もそういう経験をしたことがあるって言ってたんだ。18歳になる前にGrindrだか何らかのものを使ってね」 「それって今日のクィアの人たちが成長する中で経験したことの一部分だと考えていてね。("Seventeen"は)自分の経験した真実を正直に説明している。だってそういうのって話してみて会話を試みた方がいいんだよ。そうすればみんな、自分だけがそういう経験をしたわけじゃないんだって気付けるわけだからさ」 さらにTroye Sivanは新作について次のように語っている。「僕が自分の人生においてこの数年間、正直でリアルでいれてるのだとしたら、いくつかのちょっと寂しげな夜を超えて、そこにはたくさんの夜と愛がある。そしてコミュニティーにいること、LGBTQコミュニティーの中で自分らしくいること、そして外に出ることに自信を見出せるようになる。『Bloom』にはそういうのすべてを反映させたかったんだ」 「僕の頭の中にはこういう人になりたいとか、何を作っていきたいかみたいなヴィジョンがあって、僕は今までで一番そこに近づいている気がするんだ」と彼は説明している。「僕は自信を持ちたい。社会に手助けをしたいし、音楽を作っていきたいし、家族や友人、恋愛関係において幸せでありたい。旅行もできるようになりたい。残りの人生、自分の愛することができるようになりたいし、全部そういうふうになれるような道を僕は歩んでいるって思っているよ」

Troye Sivan、カクテルを飲みながら新作『Bloom』や映画『Boy Erased』出演について語る。「モデルだった母親から僕はたくさんの魅力を受け継いでる」

先週新作『Bloom』をリリースしたばかりのTroye Sivanが 『Entertainment Weekly』 とのインタヴューに応じている。このインタヴューでは、Troye Sivanがビール、ブルーハワイ、ウォッカトニックをそれぞれ順番に飲みながら会話を繰り広げている。 彼はビールを嗜みながら、改めてデビュー作『Blue Neighbourhood』からの変化について語っている。「本当にワクワクすることが何かというと、成長や変化は永遠だってわかっていることなんだ。それに絶対に、これまでで一番今が落ち着いていて安心できている。毎日毎日、自分自身や世界のこと、音楽について本当にたくさん学んでいて、すごく楽しんでいるんだ。一番大きな違いはほんの少し不安がなくなったことだね」 そして彼は今作『Bloom』を次のように表現している。「究極的には、愛のアルバムだよ。ほとんどすべての曲が本当に情熱的な、恋焦がれる愛の楽曲だし、そのことについて書くことで素晴らしい時間を過ごしたんだ。このアルバムを作る前は、ハッピーな音楽みたいなのを自分に書けるかなんてわからなかったわけだからさ」 続けてブルー・ハワイを飲みながら彼はインタヴューに応じている。まず、「ゲイのアーティスト、Troye Sivan」と形容されることについて次のように反応を示している。「みんながまだそういうことについて話したりしている限りは、語られるべきなんだっていつも言っている。そういう会話にみんな飢えてるわけだからね。だからそういうことについて話したりするのはいつも全然平気だし受け入れているんだ。『Troye Sivanがある曲を出した』って見出しを見た日は興奮するかって?もちろん、嬉しいよ。それにトランスの有色人種の女性が道路を歩けて、自分の人生に恐れを感じないで済むような日が来るのを待ち望んでいるんだ。そうだろ?コミュニティーとして僕らはたくさんやらなければいけないことがあるし、唯一の方法は前に進むことなんだ。進み続けなきゃいけない。その過程において、不愉快なことや辛い瞬間もいくつかあるだろうけど、それらをすべて乗り越えて強くあり続けることができるって僕は信じてるよ」 また、自分が最もグラマラスだと感じるのはどんなときか訊かれ、Troye Sivanは次のように述べている。「

09/04/18: Risky Alternative's Playlist

・Arctic Monkeys - Tranquility Base Hotel & Casino "Tranquility Base hotel & Casino"は、Arctic Monkeysの新作『Tranquility Base Hotel & Casino』からのセカンドシングル。Alex TurnerとJames Fordのプロデュース。Alex Turnerは 『Entertainment Weekly』 に次のように語っている。「Tranquility Baseは実際に初めて月に着陸した場所さ。でも僕たちが実際に話しているのが月の上のホテルとカジノの複合施設なのかそうじゃないのかについては議論の余地がある。この作品がある場所をもとに名付けられているっていう発想が気に入っててね。僕は今までそういう風にタイトルを決めたことはなかったけど、僕の好きな多くの作品はほとんどみんな訪れることのできる場所だって本当に思っているからさ」 ・berhana - Wildin' "Wildin'"は、フジロック・フェスティバルで来日しているBerhanaの新曲。Pomoのプロデュース曲。 ・Blood Orange - Charcoal Baby "Charcoal Baby"は、Blood Orangeの新作『Negro Swan』からのファーストシングル。Devonte Hynes自身のプロデュース曲。Porchesがソングライターとして参加している。 ・Brockhampton - 1998 TRUMAN "1998 TRUMAN"は、Brockhamptonの来る新作『THE BEST YEARS OF OUR LIVES』からのセカンドシングル。Joba、Kevin Abstract、bearface、Romil Hemnani、Jobari Manwaのプロデュース曲。このタイトルは、映画『トゥルーマン・ショー』からの引用となっている。 ・Brent Faiyaz - Gang Over Luv "Gang Over Luv"は、Brent Faiyazのアルバム『Sonder S

ブラジルのポップ・クイーンAnitta、「25歳で今のようなこんな素晴らしいキャリアを築けるなんて思ってもいなかった」

ブラジルのリオデジャネイロ出身のAnittaが 『PAPER』 とのインタヴューに応じており、これまでの世界的な成功について自身の胸の内を語っている。 Anittaは自身にとっての「ボイスコーチ」的存在だったMariah Careyへの愛を語っている。「彼女は私が初めて耳にしたシンガーなの」と説明している。「彼女の曲は全部知っている。CDも全部持っているの。全部ね。彼女の音楽的嗜好には本当に感服してる」 自身のキャリアが早くも大きな成功を収めつつあり、「ブラジリアン・ポップのクイーン」と呼ばれていることについて、彼女は「プレッシャーよ。だけどみんなが私にそういうのを期待してくれているのは嬉しい」と語っている。「みんながこういうことを言ってくれるのは『最高』だって思う。だけどあまり他のことは考え過ぎないようにしてるの。だってそういうビッグなことを考え始めると、死にたくなっちゃうもの。『どうしよう、大きいことしなきゃ。あぁ、最高にならなきゃ』って考えてね。毎日良くなっていく。そんなの無理。健康的じゃない」 また彼女はソーシャルメディアから寄せられる反応について次のように語っている。「スターになれば、自分がそういう批評やあらゆる出来事にさらされることになるってのは知っておくべきことでしょ」 「これは私の仕事で、一人の人間としての自分とアーティストとしての自分は切り離すようにしている」とした上で、彼女は次のように述べている。「全部読むけどね。だって私にとって、みんながどう思っているかを知るのは重要なことだから」 また、彼女はブラジルの音楽市場からスペイン語のマーケットで成功をおさめているが、英語のマーケットにも目を向けており、Alessoとのコラボレーション曲"Is That For Me"を発表している。「私はただインターネットにいくつか曲を発表して、私が英語で歌うのをみんながみれるようしたの。だけどまだ『オーケー、じゃあこのマーケットでやっていこう』って感じのものじゃない。まだね」 その理由として彼女はスペイン語曲での大きな成功を挙げている。J Balvinとのデュエット"Dowtown"はYouTubeでの再生回数が3億回を超えている。「一番難しいと考える理由はそこ

Ty Dolla $ign、大活躍の2018年を振り返る。DrakeやKanye West、The Carters、そしてPost Maloeとのコラボレーションまで

Kanye West『Ye』やTeyana Taylor『K.T.S.E.』でもソングライターや客演として大きな役割を果たしているTy Dolla $ignが 『Rolling Stone』 とのインタヴューに応じており、大活躍だった2018年に、自身が手掛けた曲やヴォーカリストとして参加した楽曲の数々について振り返っている。 Drakeの最新作『Scorpion』に収録されている"After Dark"では、Ty Dolla $ignはソングライターとしてだけでなくヴォーカルでも参加している。「Drakeが俺にビートと自分のフックを送ってきて、こう言ったんだ。『なんでもいいから聴いたら参加してくれ』って。俺がそれを送り返すと、『なぁお前、これはマジカルだな』って言われた。だけど彼が何をするつもりかは知らなかったんだ。それで気付いた時にはあのトラックリストが発表されてて俺の名前がそこにあった。『おぉ、やったね!俺たちがそこにいるぜ!』って感じだったよ」 「ずっと俺とDrakeは交流していたんだ」と彼は続けている。「俺が"Or Nah"をリリースしたとき、一緒に音楽をすることについて話してたんだ。彼はあの曲のためのヴァースを送り返してくれるつもりだったんだけど、代わりにThe Weekndが送り返してくれたんだ。あれはドープだった。Abelはすごいね。彼もいまの業界で最高の存在の一人だよ。彼の成長を見れて誇りに思う。だけどやっとDrakeと一緒にやれて最高だったよ」 続けてKanye West『Ye』、Kid Cudiの『Kids See Ghosts』、Teyana Taylorの『K.T.S.E.』という一連の作品について語っている。「『Ye』の曲については俺はバックグラウンドで控えめにしている。オートチューンはなしでさ。俺とTayana Taylorとの時は、ラッパーは関与していないということを確認してもらえるような感じで俺は歌っているんだ」 BeyonceとJay-Zのコラボレーション作品『Everything Is Love』に収録されている"Boss"は、Ty Dolla $ignが数年前に共作した曲だったことを明らかにしている。「あの曲が世に出ることになるなんて思わなかった」

Janelle Monae、改めて『Dirty Computer』のテーマを語る。「私は若い黒人のクィアで、労働者階級の両親とともに育ったアメリカ人女性」

今年リリースされた通算3作目となるアルバム『Dirty Computer』が今年絶賛されたアルバムの1枚となっているJanelle Monaeが 『Billboard』 とのインタヴューに応じている。 Janelle Monaeは新作で伝えたかったことを次のように述べている。「本当にパーソナルな空間から生まれたものだったけど、社会的に阻害されたグループの多くに属している私のような人たちにとってのコミュニティの重要性もずっと念頭に置いていたの。LGBTQIコミュニティから黒人女性、私のラテン系男性や女性の仲間たちまで、私の心は移民、そして彼らがこの国で体験していることに対しても深い共感を覚えている。この作品の真ん中に置きたかったのは相互に結びついている感覚なの。私は黒人女性だけど、それでもどこで生まれたかによって社会の周縁に追いやられていると感じているような人たちの痛みや感情を理解できる」 「私がアーティストであることや世界中を回って楽しませることができるってことは関係ない。夜に帰宅して化粧をやパフォーマンスの衣装を脱げば、私は今でも若い黒人のクィアで、労働者階級の両親とともに育ったアメリカ人女性なの。コアの部分において、それが私のアイデンティティになってる。だからそういう立場から話をすることが大切であり、その過程の中で『Dirty Computers』を聴いてみんなに自分にもコミュニティーがあるって感じてもらえることが重要なんだってみんなに知ってほしいの。私たちがこんなことをする必要がなければいいのにって思うけど、これが現実だから。歴史上私たちがいる地点はここなの」 さらに彼女はここ1年間で成し遂げてきたことについても語っている。「感謝の気持ちでいっぱいだし、毎日感謝し続けてるの。だって私は自分も信用できないようなアルバムを作ることができるし、信用していないパフォーマンスができるわけだからね。一人の人間として自分らしくいれて、近しい家族や友人からサポートしてもらえるシステムがあることははっきりと自覚してきた。多くの人がそういうのを持っているわけじゃないってこともわかっているから。自分が家族と合わないように感じているような時にこそ音楽は重要なの。そういうのがあることは分かっているし、私が成し遂げた最大の偉業はいまのところ、このプロジェクトがいろんな人た